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概要

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現代の食生活は、知って食べる、考えて食べることが求められています。全国の20代以上の男女を対象にした調査によると、「調理に手間をかけない人」「調理しない人」が7割を占める結果に(農林水産省「平成19年度食と農への理解を基礎とする新たなライフスタイルの確立に関する調査」)。加工食品も多く、作らなくても食べられるため、食べ物のもとの形を知らない、生産者の思いを想像することができないのです。インターネットが発達して何でも調べられると思っていても、実は食の世界は知らないことだらけ。日本の食料自給率は39%にしかおよばず、世界中から食べ物が集まるようになり、子どもたちは、食べ物のことを知らないまま、大人になっていきます。2005年に食育基本法が、2006年に食育推進基本計画が制定されました。食育活動は、当初、子どもたちを中心に進められましたが、なかなか成果が上がらない。それで、親世代、さらにさかのぼっておじいちゃん・おばあちゃん世代への食育も必要ということが分かったんです。この100年間で日本人の平均寿命は2倍になり、100歳以上の人口は5万人を超えています。高齢化率はますます上がっていくでしょう。しかし、これから大切なのは「健康寿命」。健康の問題がなく自立した日常生活を送れる状態の寿命です。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は、脳こうそく、腎不全、心筋梗塞などの病気が懸念されます。腸の周りにはりついた内臓脂肪から出る物質が血圧や血糖値などを上げるため、内臓脂肪が減らない限り、基本的には改善されません。また、〝塩漬け民族〟の日本人は総じて塩分をとりすぎ。しかも、塩分の7割は、加工食品から摂取しています。血管の若さを保つには、塩分のコント「食を大切に、元気で長生き」と題して行なわれた医学博士で管理栄養士の本多京子さんの講演会には、組合員230人が参加しました(11月15日、キャンパスプラザ京都)。私は、生協歴30年の組合員です。離れて暮らしている母も、生協の個配を利用していて、母が1日に必要な食べ物をかけ算し1週間分を注文。定番の食べ物が定期的に届くことはとても重要で、注文した食材で栄養の偏りをチェックすることにもつながります。京都生協では、昨秋、創立50周年を記念して「食」と「子育て」をテーマにした2つの講演会を開催しました。今号では、参加した皆さんに大好評だった講演の内容を抜粋して紹介します。本多京子さん医学博士、管理栄養士。NPO日本食育協会ならびに日本食育学会理事を務める。プロ野球をはじめ、スポーツ選手に対する栄養指導の経験も豊富で、テレビや雑誌での健康と栄養に関するアドバイスやレシピ提供など多数。食べ物の世界は知らないことだらけ一汁三菜の和食で塩分と脂肪を抑制講演1「食を大切に、元気で長生き」特集創立50周年記念講演会06