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23皆さんは、本を読むのが好きですか?ご自身はさておき、子どもやお孫さんには「本好きになってほしい」と願う人も多いのではないでしょうか。では、どうして、読書の必要性がこれほどまでに言われるのでしょう。人生の時間のなかでは、体験できる出来事や心の動きはかぎられています。けれど、本のなかにはいつも、新たな出会いがあふれていて、たくさんの登場人物の人生を追体験することができます。「知識を得る」という言葉では決して片付けられない、深い感情に出会い、直線的ではない立体的な理解へと導いてくれるのです。イギリスの哲学者ラッセルが、「幸福の秘訣は興味を幅広くすることだ」と言ったように、読書は私たちに、外に向かっての興味をひろげ、人生を彩り豊かにしてくれます。一方で、学校やグループの、小さな集団のなかのルールや習慣のなかにいる子どもたちは、閉ざされた世界の、大人よりも狭い価値観のなかで生きています。でも、本を開けば、そこにはたくさんの世界があり、やり過ごしたり戦ったりするためのヒントを得ることができ、心が解放されます。人生を豊かにしてくれる読書心を解放してくれる本の世界子どもたちに本との出会いを子どもたちが本を好きになるかどうかは、楽しい読書体験があるかどうかに大きく左右されます。「子どものころに読んでもらって嬉しかった」「お気に入りの本に出会えた」という記憶さえあれば、きっと、その後も自ら、本を手に携えて過ごしていくでしょう。今や、私たちのくらしには、さまざまな電子メディアが登場し、幼い人たちにとっても身近なものになりつつあります。そんな時代だからこそ、少しの意識と工夫が必要です。子どもたちが、生涯の導き手となってくれるような良書と出会えるよう、そして、そのことがいずれ、思慮深い子どもたちを育て、個々の幸福と平和への原動力となると信じて、親子で“絵本のある子育て”を楽しんでいただけたらと思います。「あなたがいる世界、見ている世界が、すべてではないということ」「見たことも会ったこともないような、すてきな人がいるということ」…。そうして、描かれている人物に憧れたり、嫌悪したりしながら、「こういう人になりたい」「こういうふうには思われたくない」と、「よりよく生きる」ための指針や客観性を手にしていきます。同時に未来や将来への希望も見せてくれるのです。子どもたちの人生を豊かにしてくれる読書の秋です。組合員の皆さんはどんな本を楽しんでいますでしょうか。子どもも大人も楽しめる絵本・本の魅力について、「童話館ぶっくくらぶ」を全国に展開する童話館の川口かおるさんに教えていただきました。絵本・本の世界04