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概要

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商品ものがたり乳酸発酵が生み出す、深い味わいとさわやかな酸味2134 5 6試行錯誤で食べやすさを追求ダイゴと京都生協との取引は、ダイゴの設立後間もなくから。当時、京都生協の施設で使う冷蔵庫を扱っていた業者が、市辺出身だった縁からスタートしました。日野菜漬けの取り扱いから始まり、その後1981年に、京都生協開発のコープ商品として、「きざみすぐき」が誕生しました。「すでに刻んだすぐき漬けの商品を販売している漬物メーカーもありましたが、ダイゴではより食べやすいすぐき漬けを目指しました。甘みや白しょうゆなどをブレンドし、独特の酸味を調和。酸っぱすぎず食べやすい『きざみすぐき』が誕生しました」とダイゴ営業部の河としふみ井利文部長。とはいえ、京都以外ではあまり知られていない「すぐき漬け」。「商品化には京都の食文化の一端を担う覚悟で取り組んだと思います」と中井組合長と河井部長。他ではなかなか見られないお手頃な価格も手伝って、京都生協では安定した人気の商品となりました。以来、「きざみすぐきが食卓の定番」という組合員に支えられ、36年のロングラン商品に成長しました。現在、すぐき菜を栽培する契約農家は4軒ほど。8月末に種を蒔き、収穫は11月末頃です。農家では、収穫したすぐき菜をすぐに水で洗い、根の皮を面取り包丁で?き、塩をまぶして一昼夜置いたものをダイゴの別棟の浸漬場に搬入します。浸漬場でいったん水洗いして塩気を落としたすぐき菜を、今度は2メートル四方のコンクリート製貯蔵庫(サイロ)に隙間なく並べます。丁寧に塩を振り、重石をのせて本漬けへ。「徐々にサイロの中に水が上がってくるので、2度3度と水を抜きます。本漬けの期間は約10カ月。手間と時間をかけて、やっとおいしくなります」。04コーポロ2017年12月号