ブックタイトルbookcopolo1712

ページ
5/16

このページは bookcopolo1712 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

bookcopolo1712

サイロの白い膜はおいしさの証し温かくなってくると、浸漬場内には甘酸っぱい匂いが漂うようになり、本漬け真っ只中のサイロの表面は白い膜に覆われます。「びっくりするでしょ?この膜と匂いが、乳酸発酵の証です」と中井組合長。植物性乳酸菌の発酵作用により糖質が分解され、すぐき漬けができあがるというわけなのです。こういった菌は、長年にわたって浸漬場に棲みついているものや空気中に浮遊しているものも。さて、1年越しで本漬けを終えてできあがったすぐき漬けは、発酵の加減を検食し塩分濃度を5%以下に調節。そして、加工場で刻みの作業へ。「よく漬かったすぐき漬けは、身が締まって弾力があり、普通の包丁では切りにくい。専用の機器で厚さ約3ミリメートルにスライスして、刻んでいます。この大きさは小さすぎてもだめで、歯ごたえが楽しめる絶妙の大きさなんです」刻んだすぐき漬けは、調味液を混ぜてひと晩おいて味をなじませ、袋詰めします。保存料のソルビン酸が入っていないのもコープ商品ならでは。その後、異物点検などを経て出荷へ。素朴な見た目からは想像もできないほど、手間と人手のかかった商品なのです。実は、昨年は天候不良の影響ですぐき菜の成長が思わしくなく、本漬けできたものが少なめでした。そのため、今シーズンはきざみすぐきが品薄状態です。それでも、「京都の組合員と食文化のために頑張る」と話す中井組合長と河井部長。滋賀・市辺の加工場では、今年もすぐき菜の漬け込みが最盛期を迎えています。▲加工場。たくさんの人手で丁寧に加工されています進めています入れるよう少しでも早くに。準本備漬をけに収た品穫め薄時に状期、す態をぐを早き改め菜善、のする1.加工場には本漬けのサイロが並びます。長年にわたり棲みついた菌が乳酸発酵には欠かせません2.2メートル四方のサイロに、約8トンのすぐき菜を本漬け。重しは約100キログラム。乳酸発酵が進み、表面が白い膜状の乳酸菌で覆われています3.刻んだすぐき漬けと調味液を混ぜ合わせ、一晩おいてなじませた状態4.田園が広がる東近江・市辺で、ひときわ目立つ「ダイゴ」の文字。加工場と事務所を併設5.種を蒔いて1カ月半のすぐき菜。根の部分が育ちつつあります6.包装の表示12 0グラムより多めの1 3 0グラムで計量。一度でほぼぴったりの量を計測するスゴ技!由来すぐき菜は漢字では「酸茎菜」と書きます。すぐき漬けにしたときの独特の酸味から、この名が付いたと言われています。食べ方白いごはんにのせて食べるのはもちろん、酒の肴にもなります。おしょうゆをほんの少し垂らして、お好みで七味をかけていただくのもおすすめ。アレンジレシピきざみすぐきは何にでも使える優れもの!・いつものチャーハンにプラスして・炊き立てご飯で「混ぜ込みおにぎり」・和風パスタに加えて京風にアレンジなど「高菜」や「野沢菜」によく似ているので、これらと同じ使い方をすればOK。程よい酸味と食感がさまざまな料理のアクセントになります。コーポロ2017年12月号05