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概要

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京都市動物園園長片山博昭さん京都生協理事長畑忠男新春対談明治36年に市民の手で創設された京都市動物園。平成21年より「近くて楽しい動物園」を目指し、開園しながら約7年間の施設整備を経て、平成27年にグランドオープンしました。京都生協もサポーターとして、動物園の活動を支援しています。平成29年度より造園技術を専門とする、片山博昭さんが園長に就任されました。片山園長と畑理事長が、市民にとっての自分たちの役割について語り合いました。市民とつくり、育てる動物園理事長京都市動物園は日本で初めての「市民の手でつくられた動物園」だと聞いています。片山園長京都市動物園ができた1903年当時、国内では宮内庁がつくった上野動物園がすでにありました。世界的にも、動物園は王室との関わりでつくられた経過があります。そんな中、京都市動物園は都道府県や政令市の自治体でつくった第1号の動物園。整備費用の半分近くを市民の方々から寄付していただきました。今もたくさんの方々の協賛金や寄付、入園料などで運営費のほとんどを賄えています。開設当時から市民の皆さんの「自分たちの動物園をつくりたい」という思いに支えられています。理事長京都生協も地域とともにくらしを良くするということで活動しています。地域の皆さまとの距離を縮めていくために、工夫されていることはありますか。片山園長たくさんの方に楽しみながら学んでいただくことが大事だと思います。スローガンは、「近くて楽しい京都市動物園」。「近くて」には2つの意味があり、1つ目は町なかに近い。2つ目は、動物と近い。特にジャガーやトラは15cmぐらいの距離で見られます。「楽しい」は、来園した人々が楽しいのと同時に、動物自身も楽しんで1日を過ごせるような生態、行動展示にしています。理事長ゴリラ舎はゴリラの特性、行動をよく考えて作られているのだと感じました。片山園長『動物エンリッチメント』という言葉どおり、いかに飼育下にある動物がストレスなく、幸せに1日を過ごせるかという工夫をしています。ゴリラ舎は、京都市職員が京都大学の先生と一緒にアフリカへ視察、山の中に1週間調査に入った体験を設計アイデアに生かし、野生のゴリラの日常と同じような空間をつくっています。コーポロ2018年1月号03