京都生協第46回通常総代会が開催されました

6月15日 京都テルサにて
 京都府各地から組合員総代(代理出席含む)395名が出席。御来賓・報道関係者・職員等のオブザーバー参加を含め、 総数約600名が会場の京都テルサに集まりました。 今回は8つの議案についての審議と採決が行われ、全ての議案が可決されました。
 行政区総代会議、ブロック別総代会議で深めあった 2009年度のまとめと、2010年度の活動方針。 さまざまな思いを胸に京都府下全域からあつまった総代が 生協への期待をこめて議案を採決しました。

「総代会」は生協の基本 一番の柱です
理事長 二場邦彦

 生協というのは、普通の生活をしている人たちが「くらしをもっと良くしたい」と集まり、資金を出し合って 作った組織です。そのため、生協の事業や活動などについて、組合員自身が考え、意見を言い、決定することができます。
 しかしながら、京都生協の組合員は約48万人となり、全員が集まるということは不可能です。そこで、組合員の代表として 総代を選び、総代が集まって話し合い、決定する現在の総代会のスタイルとなりました。
毎年6月に開く通常総代会は、年度の事業活動とそのための予算の配分、役員の人事、定款などを決める大事な会合です。 一般企業の株主総会のようなものであると例えられますが、大きく違うのは、出資額の多少にかかわらず、総代一人につき 一票という平等の権利があることです。
 総代会で決まったことが、一年間の生協運営の基本であり「柱」となります。さまざまな立場の総代の声をしっかりと 受け止め、生協の活動に生かしていきます。


わたしのくらし わたしたちの地域に 協同がはぐくむ安心と笑顔を
― 第46回通常総代会報告 ―

 経済危機は最悪期を脱し回復にむかっていますが、日本の人口動向や世界経済の状況から、ここ数年は緩やかな 回復で、雇用の増加も少なくデフレ状況が続くと予想されており、地域での支えあいが弱まる中で、暮らしにくさが増進しています。
 そうであるだけに、今ほど協同の力による取り組みが期待され必要であるときはありません。ふだんのくらしに必要な「食」を中心に、事業や組合員の相互支援による取り組みを広げていきましょう。

理事長メッセージ (通常総代会議案書より抜粋)

議案 反対 保留 賛成
第1号 2009年度まとめ、事業報告、決算関係書類承認 17 105 380
第2号 2010年度方針、事業計画および予算決定 1 19 482
第3号 役員選任 7 18 477
第4号 役員報酬決定 14 43 445
第5号 役員報酬等に関する規約の一部改定 2 23 477
第6号 役員退任に伴う退職金支給 9 46 447
第7号 役員選任規約の一部改定 0 3 499
第8号 議案決議効力発生の件 0 2 500

2009年度 わたしたちが取り組んだこと

 組合員・消費者や社会からの生協商品への信頼を回復し、さらに高めるために、食の安全・確かさの確保、地産地消の 推進に取り組みました。また、リーマンショック後の経済不況で組合員のくらしや地域経済にも深刻な影響が出るなか、組合員の 家計貢献に力を入れました。
 安心して暮しつづけていくために、地域でのコミュニケーションを広げる取り組みや、行政や組合員LPA(※1)らと協力して 消費者力を高める学習会を開催。地域でも「家計・くらし」「子育て」「平和」「環境」など、さまざまなテーマで活動が広が りました。また、福祉活動の一環での新規事業もスタートし、大きな期待が寄せられています。
 行政や、農協・漁協・森林組合などの他団体とともに社会的役割を発揮する取り組みをすすめました。 また、COP15(※2)やNPT(※3)再検討会議の開催にともない、世界規模で平和や環境を考えあう機会をもちました。
(※1 ライフプランアドバイザー、※2 国連気候変動枠組条約第15回締約国会議、※3 核不拡散条約)


<組合員満足の向上>
■食の安全・確かさを確保するために

  品質保証システムに基づき、産直産地や京都生協コープ商品工場を点検(139産地・取引先にて359品目実施)
 新しい「産直」がスタート。組合員から公募したマークとキャッチコピーが新しい産直の顔に
 
■くらしに役立つ品揃えを

  家計へ貢献するために「くらし応援宣言」「臨時5倍ポイント」などを実施。個々のニーズに対応するため、 冷凍のお弁当や少量企画、5大アレルゲン表示を明確にした食品特集「すくすくくん」企画をスタート。
■生鮮品の鮮度アップ

  鮮度アップや陳列技術の向上をめざし、店内での鮮度パトロール(※)の取り組みや、水産の調理研修などを 実施しました。

(※)劣化品などが売場に放置されていないか、職員がお互いに売場をチェックしあう活動のこと

<社会的役割の発揮>
環境の取り組み

 バイオディーゼル燃料使用の配達車両を増車。店舗ではペットボトルキャップ実験回収を行ないました。 「森林の利用保全に関する協定」を締結。

地産地消推進

 京都府「生産と消費の提携による農業推進プラン」の委員として、京都府が策定する「アクションプラン」づくりにも参加。 「さくらこめたまご」プロジェクトがスタートしました。

11月ユニセフラオススタディツアー(1名)、12月COP15(2名)、2010年5月NPT再検討会議 (2名)への組合員代表派遣を決定し、各地で学習を広げ、募金や署名などに取り組みました。

<職員と組織の能力の向上>

 研修会や日々の業務日報で、組合員の声に応えた仕事や業務改善の実例を共有。 すぐれた事例については表彰を行なうとともに会議や研修の場などで事例交流をすすめました。 また重点商品学習や産地研修、応対研修などを実施しました。


新しい事業所がオープンしました
 

コープ桃山

「ふだんの食卓からみんなの笑顔につなげたい」 をコンセプトに、11月28日グランドオープン。農産・畜産・水産品と総菜商品を強化し、地域の組合員に支持される お店となるように取り組みをすすめます。



くらし・福祉の相談窓口

くらしの困りごとをお聞きし、京都生協グループの事業や「くらしの助け合いの会」、行政などへつなぎます。


  フードサービス事業
お手伝いサービス「たのもっと」

株式会社 京都コープサービスでは、お手伝いサービス「たのもっと」と、フードサービス事業をスタート。「たのもっと」 は右京区から開始し、北区、上京区、左京区に活動エリアを広げています。


2009年度 事業の到達

総事業高は706億6125万円 予算比マイナス28.2億円、前年比マイナス22.7億円となりました。
経常剰余金は7億116万円となり、予算を超過達成することができました。

事業別の到達状況
無店舗事業
店舗事業
実績
予算差
前年差
実績
予算差
前年差
供給高
451.6億
-13.5億
0.0億
237.7億
-15.3億
-13.7億
直接剰余金※1
65.8億
-2.2億
-0.5億
4.5億
-2.4億
-1.0億
(直接剰余率)
15.2%
-0.0%
-0.1%
1.9%
-0.8%
-0.3%
純剰余金※2
17.6億
3.9億
0.5億
-10.4億
-1.6億
0.2億
(純剰余率)
4.0%
1.0%
0.1%
-4.3%
-0.9%
-0.1%
福祉・葬祭事業の状況
  事業高 直接剰余金 純剰余金(前年差)
福祉
4.7億
3100万
-1000万(+1500万)
葬祭
1.5億
1800万
-1000万(+2200万)

※1各事業の収入から事業でかかった経費を差し引いたもの
※2直接剰余金から、さらに本部でかかった経費を差し引いたもの

<財務の状況>
貸借対照表
 
2009年度末
前期末
前期末差
 
2009年度末
前期末
前期末差
流動資産
165.2
170.8
-5.5
流動負債
92.6
103.9
-11.3
(当座)
138.4
155.5
-17.1
(仕入負債)
65.7
65.5
0.2
(棚卸)
8.6
7.5
1.1
(借入金)
0
5.8
-5.8
(その他)
18.3
7.8
10.4
(その他)
25.1
25.1
-0.1
       
(税引当)
1.9
7.5
-5.6
固定資産
165.3
170.1
-4.7
固定負債
38.5
34.4
4.0
(有形)
77.2
72.3
4.9
負債合計
131.1
138.3
-7.2
(無形)
1.0
0.9
0.1
出資金
154.2
155.4
-0.3
(その他)
87.1
96.8
-9.7
剰余金
45.3
48.1
-2.8
       
資本合計
199.5
202.5
-3.1
資産合計
330.6
340.9
-10.3
負債・資本計
330.6
340.9
-10.3

■流動比率(流動資産÷流動負債)は178.4%、当座比率(当座資産÷流動負債)は149.4%で、安全性は確保。
■組合員借入金(組合員債)は返還を終了しました。
■自己資本は、出資金が2613万円、剰余金は2億7924万円減少。自己資本比率(出資金+剰余金÷負債+資本)は60.3%で前期末比0.8ポイント向上。


<当期剰余金と剰余金処分>
2009年度の経営結果①
経常剰余金
7億116万円
特別利益
3868万円
特別損失 ※1
3億3481万円

税前当期剰余金
4億503万円

法人税
1億6176万円
法人税等調整額
2億1694万円

※法人税等調整額 繰延税金資産の取り崩し

当期剰余金
2632万円

※1.特別損失について
特別損失3億3481万円(予算3億1900万円)
 主な内容は次のとおりです。
●差入保証金不返還 2億5871万円
 (旧メイティ2億998万円、旧むこうし4873万円)
●固定資産除却損 401万
●固定資産の減損損失 510万円
●その他 6699万円
(芦別牛在庫処理 2447万円、コープきんき仕入残高訂正 2184万円、など)

2009年度の経営結果②
当期剰余金
2632万円
前期繰越剰余金
7361万円
資産再評価準備金取崩額
510万円
教育事業積立取崩額
14万円
環境事業積立取崩額
566万円

当期未処分剰余金
1億1382万円

2009年度の剰余金処分
処分額合計
1億1382万円
法定準備金
1000万円
出資配当(配当率0.35%)
4997万円
次期繰越剰余金
5385万円
※教育事業繰越金2000万円を含む
2010年度 これから1年取り組むこと

2010年度取り組みの5つの柱
安全・安心のレベルを高め、鮮度、おいしさ、品揃え、値ごろ感など商品力の 強化で組合員満足の向上を図ります。

コープ商品の品質保証システム運用強化と、産直商品を広げる取り組みをすすめます。 無店舗事業では、青果物セットセンターの再編や冷凍加工技術の改善による新商品の開発を行ない、店舗では、発注・ 売場改善、鮮度パトロールを実施します。 「コープベーシックシリーズ」商品など、共同仕入れの推進で、家計応援価格での利用を広げます。組合員の要望に応え、 品揃えや情報提供を強めます。

生協グループの事業連携をすすめ、組合員のくらしへの役立ち度を高めます。

株式会社 京都コープサービスのフードサービス事業と連携し、総菜売場での新たな核商品づくりをすすめます。 また、お買物サポートの展開・生産者組織と連携した農業生産への関わり方について検討します。

組合員の利用条件を改善しながら、事業構造の見直しと損益構造の改善・改革を図ります。
■店舗事業

 商品力・接遇力強化で来店を確保し、連帯事業推進での売場強化・事業間接費削減、営業時間見直しなどで 店舗黒字化をすすめます。また、「配達サービス」実施店舗を拡大します。

■無店舗事業

 新規利用者の確保と利用定着活動を取り組みます。よく利用される商品の登録制度導入を準備します。 eフレンズ(インターネット注文会員)の登録率を高めます。

■福祉事業

 新たなデイサービス開設の準備を行ないます。また、ヘルパー養成講座や募集宣伝を強化し、 ホームヘルパーの安定確保に努めます。

■福祉・葬祭事業

 コープ葬クオレの利用条件改善の検討と、葬儀全般や仏壇仏具選定などの相談活動を広げます。 コープ共済連と連携した取り組みや保障の見直し活動をすすめ、共済カウンターを増設します。

京都府内での過疎化・高齢化地域のくらしのサポートについて、既存事業と組合員活動を結びつけながら、 行政や他団体とも連携し、生協としてできる対応について検討します。

組合員参加や行政、他団体とのネットワークを広げるとともに、社会要請に応えた活動を推進します。

●気軽なおしゃべりや学習に参加できる場を広げ、食の安全や、社会保障、消費者問題などに関する学習や 情報提供を強めます。
●代表派遣報告などを通して、くらし・平和・ユニセフなどの取り組みを積極的に行ないます。
●事業と組合員活動の連携で、福祉・環境対策をすすめます。
●京都生協の取り組みや商品のよさが伝わるよう、広報のあり方を検討します。
●幅広い組合員の活動参加や意見・要望を事業にいかし、効率的で適確な運営をすすめるために、組織の機構や運営の 改善を図ります。

組合員の声から仕事の課題を発見し事業計画を遂行するために、職員一人ひとりが その能力を最大限発揮するチャレンジを推進します。

職員の教育・研修の充実と、一人ひとりのチャレンジを促進し、コミュニケーションの充実を図ります。

今回の総代会での議決をうけ、出資配当金について、定款に基づきお知らせ致します。

くわしくはこちら→京都生協 公告

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