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概要

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自然の力をいかした野菜づくり修学院扇子12341.扇子さんのにんじんは少し小ぶり。葉をつけたまま出荷します2.取材に訪れた時期は、スナップエンドウの最盛期。日差しをたっぷり浴びて、空へぐんぐん伸びていきます3.扇子さんはハウスの中で金魚を飼って、日々の癒しに眺めているのだとか4.大きく育った小松菜。自然のままの姿で育て、野菜の持つ力を引き出しています修じろう学院離宮へ向かう細くて急せんすな坂を上っていくと、扇子次郎さんの農園が見えてきます。扇子さんがつくる野菜は、小松菜やにんじんなどから、白丸なすびやかつお菜、マイクロきゅうりなど、めずらしいものもずらり。少しずつ畑を広げながら、さまざまな種類の野菜をつくっています。肥料はよく踏み込んだ落ち葉堆肥や米ぬか、ごま油かすなど、動物性堆肥を使わないのが扇子さんのこだわり。「子どもたちが安心して食べられる野菜をつくりたいと思いました」と、扇子さんは語ります。もともとは木工職人だった扇子さん。2012年に知人の紹介により、農園スタッフに転身。趣味の土いじりが仕事になりました。次第に農薬や化学肥料を使わない農業への想いが強まり、独立に至ったのだと言います。くわ身一つ、鍬1本で始まった農園づくり。土地がなかなか見つからず、耕作放棄地を耕すことからスタートしました。「農業は信用第一、長く続けていることが重要。周りの農家さんに認めてもらえるまで、最初は挨拶も返してもらえなかった」と扇子さんは語ります。実直に農業を続けていくと、少しずつ周りの農家の方も親切にしてくれるようになりました。今は大学教授のアドバイスを受けながら、少しずつ理想の野菜づくりに近づいているそう。扇子さんは野菜を“自然のままの姿で”育てるのもこだわりの一つ。「無理やり野菜を甘くしたりはしません。肥料を与えるのも、手を入れるのも最低限。環境を整えてあげれば、野菜は元気に育ってくれます」と語ります。扇子さんの野菜は「味がくっきりしている」と評判。「自分の野菜を組合員さんが待っていてくれると思うと、とても励みになります」と扇子さん。こだわりの詰まった野菜を、コープいわくらで探してみてください。コーポロ2018年8月号05