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概要

bookcopolo2008

商品ものがたりパイオニア先駆者たちの想いを今につなぎ続けて123 45イメージからか、なかなか広まらなかった」と住田さん。7年後の1978年、井ゲタ竹内と京都生協が共同購入の仕組みと低温流通技術を活かし、保存料・着うすしお色料を使わない「淡塩さば三枚卸」の開発をきっかけに取り引きを開始します。19 8 0年代には「隠岐もずく」など、各地域生協でオリジナルの味付けもずくを開発。以降、味付けもずくは商品学習会を通じ、食のこだわりと健康志向の強い組合員に受け入れられていきます。2005年には近畿7府県生協での商品統一を行い、改良を重ねて現在の形になりました。「もずくが広く一般家庭で食べられるようになったのは、全国の生協と組合員さんのおかげです」と住田さんは話します。隠岐島の想いを恩納村に託して当初、糸もずくは隠岐島産を使用していましたが、1980年代後半になると海洋汚染や生産者の高齢化のため、十分な糸もずくが採れなくなりました。そんな折、沖縄の恩納村漁協がもずくの養殖に成功したとの情報を受け、現地視察を経て、恩納村漁協に隠岐島の糸もずくの生産を託したのです。糸もずくの学名(標準和名)「モズク」に対し、太もずくの学名(標準和名)は「オキナワモズク」。どちらも「もずく」という名前ですが、実は全く異なる海藻です。もともと隠岐島にあった糸もずくを沖縄の暖かい海で育てるのは至難の業。しかも、表面のヌメリが強く異物除去にかかる時間は太もずくのなんと約4倍。「全国に出回る味付けもずくの9割が太もずくで、糸もずくは1割未満です。味付け糸もずくが04コーポロ2020年8月号