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概要

bookcopolo2008

手軽に食べられるのは、実は生協ならでは」と住田さん。恩納村漁協と井ゲタ竹内、そして生協の「本当においしいものを組合員に届けたい」気持ちで今日まで続いてきた商品なのです。手間ひまかけて産地から食卓へもずくの収穫は年に一度きりです。まず、もずくの胞子を種付け後、浅瀬の苗床で育成。芽が出たら水深3~4mの本畑へ移します。種付けから糸もずくは約90日、太もずくは約120日かけて育成し、ポンプで一気に汲み上げて収穫。塩漬けの工程を経て、井ゲタ竹内の加工場へと冷凍状態で運ばれます。製品化の際に水洗いし、台の上に薄く広げて人の目と手で細部まで丁寧に異物を全て取り除きます。ベテラン社員を1日50?60人動員し、ヌメリと鮮度を損なわないように短時間で行う重要な作業です。丁寧な手作業の後は、HハACCPサップの手法に従った人手に触れない環境で製品化します。高温のお湯でもずくを加熱殺菌し、充填や包装など出荷までのさまざまな工程で、ほぼ無菌の状態を保ち続けます。市販の味付けもずくの大半は、保存性向上のために静菌作用のある「カラシ抽出物」という添加物を使ったり、酢を多めに使用するため、ツンとしたり酸っぱい味付けになりがちです。井ゲタ竹内では添加物を一切使わず、まろやかな酸味にこだわり、「食べやすく、日持ちするもずく」を実現しました。「家族に安心して食べさせられるもの」には、大人から子どもまで「家族みんながおいしいと思えるもの」という想いが隠れているのです。また、「生協のもずくは市販品と比べて固形量が多く、食感もしっかり楽しめます」と住田さんも太鼓判を押します。産地を沖縄に変更してから30年以上経ち、「美ら海」を誇る恩納村も、近年は赤土流出や地球温暖化の影響を受けてか、もずくが育ちにくい環境になってきています。糸もずくの生産量が確保できず、企画が中止になる年もありました。この状況を改善するため、恩納村漁協と井ゲタ竹内、そして全国の生協が協力して「サンゴ再生もずく基金」に取り組んでいます。「サンゴが育ちやすい海は、もずくも育ちやすいようです」と住田さん。「美ら海」に想いを馳せて、この夏はぜひコープの味付もずくをお試しください。1.井ゲタ竹内で行われるもずくの選別作業。人の目と手の感触を頼りに異物を丁寧に除去2.恩納村漁協でのもずく育成の様子。種付け後の網を浅瀬に張り、もずくの芽が出やすくしています3.糸もずくは外側にヌメリがあり、太もずくは内側にヌメリが。その違いは「レタスとキャベツくらい異なる」のだそうきんじょうまさる4.恩納村漁協海人の金城勝さん。収穫は海にもぐって吸い上げる人と船上で受け取る人の二人三脚5.井ゲタ竹内の社員の皆さん。右端が今回お話を伺った、営業部の住田さん恩納村の海を守るサンゴ再生もずく基金対象商品を1品利用するごとに1円を基金として寄付し、サンゴの植え付け活動を支援する取り組みです。京都生協では2013年からこの取り組みに参加し、累計715本のサンゴを植え付けることにつながりました。(2020年5月現在)対象商品沖縄県恩納村のサンゴが育てた糸もずく・太もずくもずく酢のゼリー寄せカラフルな野菜で夏らしさアップ!●糸もずく(三杯酢)●太もずく(シークヮーサー)糸もずく(土佐酢)●太もずく(三杯酢)恩納村でしか採れないもずく(三杯酢)●太もずく(純玄米黒酢)お店では●印のもずくを取り扱っていますレシピ動画はこちらから?コーポロ2020年8月号05