点検レポート

点検レポート

工場点検 京都生協コープ商品 緑豆もやし 株式会社サラダコスモ

  • 2024年03月08日
  • 工場点検

点検日 2023年10月25日

 京都生協コープ商品「緑豆もやし」を生産されている株式会社サラダコスモ三木生産センター(以下、㈱サラダコスモ)は、兵庫県三木市にあります。

001-Rmy.jpg


 京都生協コープ商品「緑豆もやし」の誕生は1984年で、太くてシャキシャキした食感が特徴です。誕生以来約40年、多くの組合員に支持されている商品です。ぜひご利用ください。

002-Rmy.jpg


 ここからは工場の点検です。

 もやしの生産施設へ入るには、予め工場指定のマスク・帽子・白衣を着用し、専用の長靴へ履きかえます。入室手順は①粘着ローラーで帽子や白衣についた毛髪や塵をとる。②掲示された手順書通りに手を洗い、ペーパータオルで水分を除去する。③手指をアルコールで消毒し、エアシャワーを通って入場します。(京都生協の点検者も従業員と同じ手順で工場へ入場しました。)

003-Rmy.jpg

 保湿効果のある石けんは手荒れがある方のために設置していると説明がありました。


 緑豆もやしは、緑豆を発芽させて作ります。こちらはもやしの元となる緑豆を保管する倉庫です。
 原料の緑豆は海外のものを使用しています。購入時に栽培履歴や残留農薬検査結果等で問題がないことを確認し、工場入荷後、再度残留農薬検査をする他、腸管出血性大腸菌O-157・サルモネラ菌の検査もしていると説明がありました。
 庫内が整理整頓されていることを確認しました。

004-Rmy.jpg


 種子を洗浄し、異物を除去します。種子の状態に応じて洗浄水の温度を変えていると説明がありました。洗浄後、種子を塩素殺菌し、発芽しやすくするため水に浸けます。

 次に栽培用コンテナに種子と水を入れ、日々の温度管理と水やりを行い、成長を見守ります。育つのに8日から10日かかると説明がありました。栽培開始2日目のサンプルを信州工場へ送り、腸管出血性大腸菌O-157・サルモネラ菌の自主検査を行い、万が一陽性の場合は、出荷せずに廃棄すると説明がありました。

005-Rmy.jpg


 こちらは緑豆もやしが出てきたところです。豆殻や根がついている状態です。

006-Rmy.jpg


 洗浄して豆殻を取ります。

007-Rmy.jpg


 次に機械で根を切ります。

008-Rmy.jpg


 水気を切った後、カメラで異物を検出する装置を通します。
 どのように異物を取るのか、たずねたところ、「異物を検出したらコンベアは一旦停止した後、異物をコンベアにのせたままスクレーパー(異物を排出する装置)があるところまで進め、スクレーパーで異物をコンベアの外へかき出します。異物の排出を確認したら、コンベアの運転を再開します。」と説明がありました。

009-Rmy.jpg


010-Rmy.jpg


 カメラによる点検が済んだ緑豆もやしを自動計量器で計量包装し、製造日と消費期限日を印字します。

011-Rmy.jpg


 製造日と消費期限日が正しく印字できていることを確認するため、指示書の日付と包材に印字された日付を1文字ずつ照合し、ボールペンで一文字ずつ◯印のチェックを付けておられました。◯印のチェックが入った包材と最後の包材は保管され、責任者が最終点検されていることを確認しました。

012-Rmy.jpg


 包装が終わったら、金属探知機で金属異物がないことを確認、続いて重量チェッカーで重量に不足がないことを確認します。不合格品は回収されます。

013-Rmy.jpg


 金属探知機による検査・重量確認に合格した緑豆もやしは箱詰めされ、出荷まで冷蔵庫で保管されます。

014-Rmy.jpg


 万が一、製品に問題があった場合の調査のため、サンプル品を一定期間保管されていることを確認しました。

015-Rmy.jpg


 生産施設の床・天井・壁・溝・機械・器具類など、適正に洗浄されていることを目視と記録で確認しました。

 生産施設内で使用される工具などが、定位置・定数管理されていることを確認しました。

016-Rmy.jpg


 工場から出るもやしや野菜※のくずは、これを廃棄物として処理せず、「農場にて処理し、土壌改良剤として運用しています。」と説明がありました。
 ※三木生産センターでは、カット野菜も製造されています。


 製造現場を点検した後、製造記録、書類などの確認と聞き取りを行い、仕様書※通りに製造されていることを確認しました。
 ※仕様書・・・原材料や製造方法など、商品の設計図にあたるもの。
        商品の特徴を詳細に記載した書類。


 廃棄物処理について排出する時に業者とかわす伝票などを確認し、法令に従って適切に処理されていることを確認しました。


 工場では塩素消毒した地下水を使用していますが、残留塩素濃度を毎日確認されていることを記録で確認しました。また、水質検査を年4回され、結果に問題がないことも確認しました。使用後の水は浄化槽で処理してから排水しています。排水については毎月の水質検査で問題がないことを確認していると説明がありました。


 製品の消費期限から製造記録をたどり、使用した種子が「いつ」「どこから」仕入れたものかを調べることができました。こうした仕組みが構築されていることで、万が一製品に問題があった場合でも、どの段階で問題があったのかを調査することができます。


【点検者の所見】
 この工場は2011年にFSSC22000※の認証を取得されています。種子は栽培履歴の確認や残留農薬検査等を実施したものを使用し、栽培時には食中毒の原因になる腸管出血性大腸菌O-157やサルモネラ菌が陰性であることを自社検査室で確認されています。製造工程においては、仕様書通り適正に運用・管理されていることを製造現場や手順書、記録などで確認しました。また、衛生管理や異物混入対策なども徹底されており、問題がないことを確認できました。
 ※FSSC22000・・・安全な食品を製造するためのマネジメントシステム。民間認証。


【サラダコスモからのメッセージ】
 安心・安全な野菜を安定して供給することは、サラダコスモの基本のテーマです。無漂白もやしを開発して以来、親が子を想う気持ちで野菜づくりに取り組み続けています。生産施設での栽培から収穫、パッケージングから販売まで、徹底した品質管理と環境への配慮を大切にし、安心して食べられるお野菜をお届けしています。

017-Rmy.jpg


株式会社サラダコスモのホームページはこちら


 「緑豆もやしのおいしい食べ方を教えてもらえませんか」とたずねたところ、サラダコスモのレシピサイトを教えていただきました。

サラダコスモ公式レシピサイトはこちら

点検レポート トップへ戻る



バックナンバー