天草晩柑
商品ものがたり

天草晩柑天草晩柑

天草晩柑

産直マーク
天草晩柑

●宅配 4~5月頃まで
●店舗 3月中旬~7月中旬頃まで取り扱い予定
(収穫状況により変更になる場合があります)

きらめく風土のなかでもっとおいしくを極めたいきらめく風土のなかでもっとおいしくを極めたい


ご当地だけの特別なフルーツ
「天草晩柑(あまくさばんかん)」

 みずみずしくすっきりとした味わいが人気の産直マーク天草晩柑は、京都生協の春から初夏を代表するフルーツのひとつです。
 実はこの「天草晩柑」はブランド名。品種は「河内(かわち)晩柑」といい、現在の熊本市西区河内(かわち)町で自然発生していた柑橘(かんきつ)が始まりです。河内晩柑の中でも、天草地方で作られたものだけが「天草晩柑」と呼ばれています。

天草の風土が生み出す
おいしい柑橘

 熊本県の南西部に位置する天草諸島。﨑津(さきつ)集落が世界文化遺産関連遺産となり、潜伏キリシタンの歴史とともにクローズアップされるなど、今とても注目されている地域です。
 天草諸島の年間平均気温は16.6℃と、冬は暖かく夏は涼しい海洋性気候です。また、この地域の土壌は岩石が多いため、ミネラル豊富で水はけがよく、柑橘栽培にはうってつけです。

大小110以上もの島々からなる天草で、陽光をたくさん浴びて元気に育ちます

「おいしい」へのこだわり

 2・3月に出荷される元々の河内晩柑は、まだ肌寒い春先にはあまり需要がありませんでした。
 そこで天草では、収穫まで1年以上木に成らして酸を抜き、ぷっくりとした粒にさせる「木成(きな)り完熟」での栽培を始めました。開花の4月末から11~15カ月もの長い期間、木の上で果実を育むこの方法は、花と実が同じ時期に同居するため、木の負担が大きく、果実の見た目が悪くなったり、また天候被害を受けやすくなるなど、リスクが多く発生します。
 それでも天草ジューシー出荷組合の想いはひとつ。「皆さんにおいしいと言っていただけるのはもちろん、自分たちが一番おいしいと思える時期にお届けすることを何より大事にしています」と、馬場さん。

これからも天草晩柑を
作り続ける道を探して

 遠く離れた熊本県天草地方で作られていた天草晩柑を京都生協で取り扱うようになったきっかけは、組合員からのリクエストでした。「バンカンというものを取り扱ってほしい」というリクエストを受け、生産者の袋田さんに連絡。「限られた数しか出荷していないので対応できない」とのことで一度断られたものの、当時の職員の継続した声かけに袋田さんが応える形で2年後、取り引きが実現。当時は無名だった天草晩柑ですが、京都生協の中で徐々に名前が知れ渡り、今では春から初夏にかけてのフルーツとして、組合員の皆さまに愛される存在となりました。

 現在、天草ジューシー出荷組合の生産者は25人。年々深刻化している問題は、高齢化による人手不足と異常気象による被害の増加です。
 天草晩柑の園地はいずれも急峻な山の斜面。足元の安定しない場所での作業は想像以上に困難を極めるため、少しずつ園地を手放す生産者も。
 また、たびたび天草を襲う寒波も、生産者たちの大きな悩みの種です。たった1日2日の寒波で、1年かけて育ててきた果実が凍結して全部だめになってしまうことも。一度凍結した果実は、水分が保てず、中がスカスカになったり、苦みが強くなったりします。
 「次々と天候被害に遭い、もう天草晩柑を作り続けることは無理なのではないかと思うこともあります。しかし、せっかく組合員さんに見つけてもらい、商品として育んでいただいた天草晩柑の生産をなんとしてでも続けたい」と船城さん。生産者同士で情報交換したり、対策を考えたりなど、皆で励まし合いながら、おいしい天草晩柑を作り続けていくための道を模索しています。
 秋の台風に冬の厳しい寒波など、さまざまな困難を乗り越え、春を迎えた果実たちです。この時期にしか味わえない、すっきりジューシーな天草晩柑をぜひ、ご賞味ください。

牛深地区の生産者・袋田さんがわが子のように育てています

    晩柑のクレープシュゼット風

    調理時間:約20分
    ※冷蔵庫でおく時間は除く
    1人分:カロリー551kcal 塩分1.2g

    材料(2人分)
  1. 天草晩柑 3個
  2. 卵 1個
  3. 薄力粉 50g
  4. 牛乳 150ml
  5. 溶かしバター 10g
  6. ラム酒 小さじ1
  7. A=グラニュー糖 大さじ1、塩 少々
  8. B=バター 20g、グラニュー糖 大さじ2と1/2
  9. 油・バニラアイス 各適量
作り方
  1. 1. 天草晩柑2 個は果汁を搾り、1 個は薄皮を除いて果肉を取り出す。1/8個分の皮は白い部分を除いてせん切りにする。
  2. 2. ボウルに卵を割りほぐし、Aを加えて混ぜ、薄力粉をふるい入れてよく混ぜる。牛乳を数回に分けて加えてその都度よく混ぜ、溶かしバターを加えて混ぜる。冷蔵庫で約30分おく。
  3. 3. 直径18cmのフライパンに油を薄くひいて熱し、2を流し入れて丸く広げ、表面が乾いたら上下を返してサッと焼く。同様に合計6枚焼く。
  4. 4. 別のフライパンに果汁、皮、Bを入れて火にかけ、とろみがつくまで煮詰める。4つ折りにした3を入れ、果肉、ラム酒を加えてひと煮する。
  5. 5. 器に盛り、バニラアイスを添える。