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点検レポート

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産直産地の点検 万願寺甘とう JA京都にのくに万願寺甘とう部会協議会

  • 2026年09月17日
  • 産地点検

点検日 2026年6月16日

万願寺甘とうについて

 「万願寺甘とう」は、京都府舞鶴市の古刹「満願寺」がある万願寺地区の発祥です。京都生協では産直商品として取り扱っています。

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 大型の甘とうがらしとして「万願寺とうがらし」が知られていますが、「万願寺甘とう」は京都丹の国特産の地場野菜として、栽培エリアを舞鶴市、綾部市、福知山市の一部を加えた地域に限定し、商標登録されています。また、地理的表示保護制度(GI)※1による認証を受けています。
 万願寺甘とうの生産者は、全員が「万願寺甘とう部会協議会(以下、部会)」という生産者グループに加入し、部会のルールに沿って生産されています。

※1地理的表示保護制度(GI)
  各地には伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの条件により、
  その地域ならではの特徴ある産品があります。
  産品と地域の名称を知的財産として登録し、保護する制度です。


栽培現場の点検
 今回は、岡安様のハウスを点検しました。
 ハウスの周辺は草が短く刈り取られ※2、不要なものはありませんでした。

※2草が茂っていると、虫や動物の隠れ家になり、近くの農作物に被害をもたらす可能性があります。

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 ハウス内も不要なものはなく、栽培環境を適切に整えておられることを確認しました。

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 栽培や収穫作業についてお聞きしたところ「収穫適期を迎えた万願寺甘とうを摘み取り、一本の枝に付ける実の数や枝ぶりを調整するため、不要と判断した花芽、葉、茎も摘み取っています。また、害虫がいないか確認し、配水パイプで水やりもします。これを毎日繰り返し、必要であれば肥料を追加します」と説明がありました。
 ハウスの天井に幕がついていたので目的をお聞きしたところ「梅雨のころまでは保温シート、梅雨が明けたら遮熱シートを取り付け、必要に応じて広げています。ハウスの側面を開閉することも含め、温度調整をしています」と説明がありました。

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 収穫適期は、単に大きさだけではなく「表面がどれくらいつるつるか」「色・つや」「実のかたさ」などから判断しているとお聞きしました。
 作柄については「今年の出来は良いが、日照や気温の推移で毎日の収穫量が多くなったり少なくなったりします。生産者全体が、できるだけ平均的に出荷できるようにし、安定して消費者のもとへ出せるよう努力しています」とお聞きしました。
 収穫した万願寺甘とうは選果基準に従い、秀・優など生産者のもとで格付けし、検品場へ出荷されます。

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 害虫の駆除については、農薬を減らすため、天敵も利用されています。「害虫が天敵のエサになるので、先に天敵を放っておくとエサ(害虫)がいないので、天敵が死んでしまう。害虫が見つかった範囲に、適切に天敵を放す必要がある」とお聞きしました。
 害虫は、葉の裏や花の中、これから成長して実になる部分に隠れている場合もあるとのことで、毎日の見回りが大事とお聞きしました。
 農薬を使用する場合についてお聞きしたところ「農薬の準備は、ハウスとは別の施設で行い、散布するときはハウスの側面や出入口などを閉めて、外へ漏れないようにしています」と説明がありました。農薬を散布する人はカッパ、マスク、手袋などを着用し、身体保護もしていると説明がありました。この後確認した農薬散布の記録なども含め、農薬が適切に使用されていることを確認しました。

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万願寺甘とうの歴史と品種の保護について
 JA京都にのくにの担当者より「万願寺甘とうは、地元でおいしいと評判になるも栽培がとてもむずかしく、少量生産されるだけであったところ、つぎ木栽培や、土づくりなど、産地をあげて取り組んだ結果、夏の京野菜として全国に出荷するまでになった。生産者の手元で種取りと栽培を繰り返すと、個性が変化し、本来の万願寺甘とうの特徴が損なわれてしまうため、原種を京都府の専門機関に管理してもらい、定期的に分けてもらっている。そこから種を増やし、栽培している。」とお聞きしました。

JA京都にのくに「万願寺甘とう検品場」の点検
 検品場は舞鶴市にあり、生産者が選別した万願寺甘とうを再度検品し、包装、出荷する施設です。綾部市、福知山市で生産されたものもここに集められます。

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 生産者、検品場の作業者、JA職員などの関係者は、どのような状態の万願寺甘とうが、秀や優などの等級にあてはまるのかを基準書と実物も交えて確認していると説明がありました。
 検品場に集まる万願寺甘とうは、すでに生産者が格付けしたものですが、見ための判断であるため、検品場の作業者も再度チェックしていると説明がありました。もし、等級降格があった場合は、翌日持ち込まれる万願寺甘とうで同じことが起こらないよう、できるだけ早く生産者へ連絡しているとお聞きしました。

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 検品後、袋詰めまたは箱詰めし、出荷されます。(京都生協宅配向けの商品は袋詰め)

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 検品場内の整理・整頓・清掃の状態に問題はなく、包装ラインもきれいにされていることを確認しました。また、朝礼で作業者の体調や服装に問題がないことを確認していると説明がありました。実際に作業されている方の服装に、問題がないことを確認しました。

栽培計画と栽培記録の確認
 栽培計画とは、畑の準備から種まき、収穫までの各工程で、「いつ」「どのような作業」を行うか、また、農薬や肥料について「いつ」「どれを」「どれだけの量」を使用するかを整理したものです。計画を作成する際、使用予定の農薬が法令を順守※3しているか点検されていることを確認しました。

※3農薬は、安全性の審査を経て、残留農薬基準とともに、国に登録されたものしか使えません。また、農薬ごとに使用できる品目や使用目的、使用方法が定められ、これらを守って生産された農産物は、他から農薬の飛来などがない限り、残留農薬基準を守れる仕組みになっています。

 栽培記録とは、農薬や肥料の使用状況を記したものです。初集荷の前に栽培記録を回収し、農薬の使用状況などに問題がないことを、JA職員および中丹地域特産物育成協議会(万願寺甘とう部会協議会のメンバー)で点検されていることを確認しました。
 なお、栽培期間がおおむね4月下旬から12月にかかる頃まで、長期間に及ぶことから、初集荷以降も、栽培記録を毎月1回回収し、点検されていることを確認しました。JAで回収中も生産者の手元で記録できるよう、栽培記録は2つあるとのことでした。また、近年はアプリで栽培記録も残すことも可能で、こちらはJA職員がデータの格納場所へアクセスすることで、いつでも確認することができるとお聞きしました。

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部会による自己点検の取り組みについて
 部会では品質向上のため、栽培管理チェックシートを作成し、毎年栽培期間終了後に、部会員全員が自己点検をされています。
 チェックシートを確認したところ「法令順守」「ブランドを守ること」「農薬管理」「土づくり」「研修会への参加」「労働安全」「廃棄物の扱い」に関することが含まれていました。
 自己点検のあとは、チェックシートを持ち寄って、栽培状況の振り返りや栽培技術の交流など「よりよい生産活動をするためにはどうすればよいか」を話し合っているとお聞きしました。

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【点検者の所見】
 ハウス内外の栽培環境が良好であること、検品場の作業環境に問題がないことを確認し、栽培記録などから、安全な万願寺甘とうを生産・出荷できる仕組みがあることを確認しました。2回検品されていることや、栽培管理チェックシートで自己点検をされていることなど、生産者・検品場の作業者をはじめとする関係者が、日々、良い状態の万願寺甘とうを送り出そうと、努力されていることがわかりました。

【産地からのメッセージ】
 「万願寺甘とう」は、甘みがあって、辛みがない、肉厚の大型とうがらしです。発祥の地から出荷されるものだけが「万願寺甘とう」を名乗ることができます。辛みが出ないので、大人から子どもまで安心して食べていただけます。煮てよし、焼いてよし、揚げてよしの万能野菜。是非ご賞味ください。

万願寺甘とう 公式ホームページ(JA京都にのくに万願寺甘とう部会協議会)へ


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