トピックス

産直産地の点検 本田さんの人参 ㈲大自然ファーム

  • 2021年03月02日
  • 商品

点検日 2020年12月8日

産直本田さんの人参を生産いただいている㈲大自然ファームは、熊本県菊池郡菊陽町にあります。熊本市の北東部に隣接し、東には阿蘇の山なみが見えます。(大自然ファームの事務所から阿蘇中岳山頂まで約20km)
この辺りは、阿蘇山からでた火山灰が積もってできた、黒くボコボコした土がひろがり、気候もあいまって、人参の栽培に適しているとのことです。

001-hondasan.jpg

畑を点検し、きれいにされていることを確認しました。
道端に捨てられたゴミも、こまめに拾って処分されているそうです。

土づくりにもこだわっておられます。人参の種をまく前に、イネ科やアブラナ科の植物を育て、これを土中深くにすき込むことで、分解され肥料(緑肥)になるとともに、水はけと通気性の良い土になります。また深さ50cmまでしっかり耕すことで、人参はのびのびと育つことができるそうです。

002-hondasan.jpg

本田さんはよりよい人参を栽培するために、試行錯誤しながら緑肥に使用する植物をいろいろ試しておられます。また、よい人参を作るために畑を休ませることがあります。休ませた分、収穫は減りますが、土の状態を良くすることでよりよい人参ができるそうです。

こちらは自走式の機械で収穫する様子です。(機械で葉をつかんで人参を引き抜く)
https://youtu.be/sn_495ppo8c
003-hondasan.jpg

収穫後、人参の葉は畑にすき込まれますが、他に何か活用されているか伺った所、ごく少量を焙煎してお茶にされているそうです。

葉が弱った人参(霜にあたる等)は、手作業で収穫されるそうです。作業の流れは・・・
土をすく(トラクター)→人参をひく(手作業)→葉を切る(手作業)→袋に入れる(手作業)
・・・この手で収穫する作業が一番大変とのことでした。

004-hondasan.jpg

手作業は、収穫以外に除草(収穫までに何回も)・春人参用のトンネルの世話(トンネル設置後の補修や、温度調整、換気、撤去)等でおこなっておられます。

005-hondasan.jpg

農薬や資材も箱に入れ、きっちり保管・管理されていることを確認しました。

006-hondasan.jpg


収穫された人参は、選果場で洗浄・選別されます。
こちらは選果場の入口の掲示です。帽子を着用して粘着ローラーをかけるなど、異物混入の対策がされていることを確認しました。

007-hondasan.jpg

収穫された人参を洗います。回転するブラシできれいにします。

008-hondasan.jpg

洗い終わった人参は、人の目で見て不良品やひげ根を取り除き、自動でサイズごとに分けられます。

009-hondasan.jpg

選別された人参は加工場で計量し、一袋当たりの重さを満たすように組み合わせ、袋詰めされます。作業者は、先程の選果場で紹介した異物混入対策に加えて、ネット帽と手袋を着用し、衛生管理にも力を入れておられます。

010-hondasan.jpg

大自然ファームでは、形の悪い人参や傷が付いた人参も、できる限り無駄にしないため、加工食品の原材料や家畜のエサとしても出荷されています。

事務所で書類の点検もしました。農薬散布や肥料を施すことなど、栽培の記録がきちんとつけられていることを確認しました。


【点検者の所見】
手間やお金はかかりますが、土づくりにこだわった栽培をされています。栽培状況をデータで管理して、数年先を見すえた計画を立てておられます。点検に伺うたび、こちらも勉強させていただいています。


【産地からのメッセージ】
新型コロナによる社会情勢の不安定さなどありますが、今後も組合員の皆様に人参をお届けし続けるため、5カ年計画など策定しながらもっと良い人参を栽培するよう日々頑張っています。
安心、安全は当たり前。皆様の健康に寄与し、美味しいと言ってもらえる人参を今後もお届けし続けます。

011-hondasan.jpg


【点検後に新しい機械が導入されましたので紹介します。】
手作業でしか収穫できなかった人参(葉が弱っている等)を収穫することができる機械を導入されました。

012-hondasan.jpg

この機械が入ってからは、・・・
事前に葉を大まかに切る(機械)→人参を堀る(写真の機械・もとはニンニク収穫機)→
人参を拾い上げる(機械)→袋詰め(手作業)→洗浄後に葉のカット仕上げをしています。

最も大きな労働負荷は、手作業による収穫でしたので、これで人への負担が軽減されます。また今までは「手作業で収穫して翌日選果」の2日1サイクルでしたが、収穫作業の機械化を進めることで毎日選果が可能になり、より安定した出荷につながりました。
今後も既存の機械を組み合わせ、新しい収穫方法を確立します。


点検レポート トップへ戻る

バックナンバー